便利堂130周年記念 「至宝をうつす展」 於 京都文化博物館

 京都文化博物館(地下鉄烏丸御池下車5分)で開催中(2017年12月16日~2018年1月28日)の、便利堂創業130周年記念「至宝をうつす展」-文化財写真とコロタイプ複製のあゆみ-に行ってきました。

 展示会場には、昭和10年(1935年)に便利堂によって行われた、法隆寺金堂壁画撮影機材の模型があり、壁画前にレールを取り付けた枠を組み立て写真機を上下、左右に移動できるようにし、大壁の壁画を、7個(横)×6個(縦)に分割して、撮影しました。写真のガラス乾板は英国のイルフォード社へ約50ダース発注し購入しました。50ダースとは余りにも多いので、イルフォード社は何かの間違いではないかと思ったそうです。 全部で363枚のガラス乾板に原寸大モノクロ写真が撮影されました。なお、このとき便利堂独自の判断で、モノクロ版だけでなく、赤、緑、青、黄のフィルタを付けた撮影も行われ、全図の四色分解撮影が行われ、これが、金堂壁画焼失後の壁画再現模写のとき、大変役立ちました。

会場ではコロタイプ印刷の原理を説明するビデオ映像が流されており大変参考になりました。 コロタイプ印刷を実習するワークショップも開催されていました。
コロタイプのコロとは、「コラーゲン」と同じ語源で、ギリシャ語の「膠(にかわ)(kolla)]、いわゆるゼラチンのことで、コロタイプが版にゼラチンを使うことからそう呼ばれることになりました(展示図録参照)。

会場には原寸大の法隆寺の以下の壁画のコロタイプ版(モノクロ)が展示されており、圧巻でした。

法隆寺金堂の壁画は1号から12号まで順番に番号が付けられています。大壁は1号(釈迦浄土図)、6号(阿弥陀浄土図)、9号(弥勒浄土図)、10号(藥師浄土図)の4面あります。小壁は2号(半跏形菩薩像)、3号(観音菩薩像)、4号(勢至菩薩像)、5号(半跏形菩薩像)、7号(聖観音像)、8号(文珠菩薩像)、11号(普賢菩薩像)、12号(11面観音菩薩像)の8面あります。

京都文化博物館
IMG_8070s_201801211308202e4.jpg

ポスター
IMG_8077s_2018012113082131c.jpg

IMG_8079s.jpg

金堂壁画コロタイプ印刷
IMG_8082s.jpg

参考
 金堂壁画は昭和10年以前にも、画家の模写像や、 コロタイプ印刷版があり、昭和10年の版よりは劣化が進んでいない壁画があるので、注意が必要です。この件については本ブログ夏期大学での東野治之先生の講演を参照ください。


コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

青龍

Author:青龍
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
萩 (2)
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR