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独立行政法人 奈良博物館 「古事記の歩んできた道」特別陳列

 先日、独立行政法人「奈良国立博物館」での、古事記撰録1300年「古事記の歩んできた道」と称する特別陳列に出かけてきた。三輪山セミナーで前園実知雄先生の太安萬侶の墓の発掘調査に関わる講演を聞いたばかなので、私にとっては大変タイムリーな展示であった。
 
 展示室へ入ると最初に目に飛び込んできたのが、ガラスケースに入った「太安萬侶の墓誌」である。発掘の際に発見した銅版のかけらによって、墓誌が納められていた方向が確定できたそうである。スライドでは見たが本物を見るのは初めてである。墓誌の文字ははっきりと読み取ることができ、綺麗な楷書体で2行41文字で、

『左亰四條四坊従四位下勲五等太朝臣安萬侶以癸亥年七月六日卒之 養老七年十二月十五日乙巳』

と刻印されているのが確認できた。非常にシンプルな墓誌であるが文字列は貴重である。

 次に、国宝の古事記中巻真福寺本(愛知大須観音宝生院蔵)を見た。古事記中、景行天皇紀の思国歌(くにしのびうた)のページは傷むため期間限定(6月26日~7月1日)で展示されていた。
 原文: 夜麻登波 久尒能麻夲呂婆 多々那豆久 阿汞加岐 夜麻碁母礼流 夜麻登志
     宇流波斯
 
 碑文: 大和は国のまほろば たたなづく 青がき 山ごもれる 大和し 美し
     (川端康成書: 奈良県桜井市井寺池の堤に建つ)
 意味:やまとは国の中でいちばん良いところである。幾重にも重なり合った青い垣根のような
山やまにかこまれた大和はほんとうにうるわしいところであります。
(桜井市記・紀 万葉歌碑、桜井市観光協会より引用)

 本居宣長が京都で入手した古事記(寛永二十一年版、三重県松阪市本居記念館所蔵)は、特に倭健命が能煩野で崩御する箇所が付箋書き込み付きで展示され、宣長の調べの綿密さの一端を伺うことができ面白かった。また、膨大な古事記伝の展示もあった。
 
このほか日本書紀も展示されていた。また、先代旧事本紀も展示されており、これを偽書とする根拠はなく記紀に書かれていない記事も多くあり、貴重な歴史書である。

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