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秋晴れの室生寺 その1

 2015年10月中旬の秋晴れの日に、室生寺を訪ねる機会に恵まれました。土門拳さんがよく泊まった太鼓橋の手前の橋本屋は多くの参拝者で賑っていました。 以前来たときは雨でしたが、この日は好天に恵まれ、気持ちも晴れやかでした。 

橋本屋旅館
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土門拳の色紙
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村上リウの色紙
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太鼓橋
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このお寺のお堂は、山の斜面を平坦に切り開いて、垂直方向に配置されているため、お堂からお堂へ移動するためには階段を使う必要があります。 初めの階段は急な鎧坂ですが、いつのまにか手摺が付けられており、それを利用してまず垂直方向に高度を上げて、金堂と弥勒堂のある平坦地へ移動します。お寺の歴史は山部親王の時代までさかのぼるようですが、1300年の間参詣者が踏みしめた足跡のため、階段の石は大変丸みを帯びていました。

金堂や弥勒堂のある平坦部には、天神社の拝殿と天神社があります。拝殿の左横には軍荼利王の石仏があります。先日の10月12日には龍穴神社のお祭があり、金堂前=天神社前の広場で獅子舞が演じられました。龍穴神社と室生寺境内を結ぶ網も新しくなっていました。

金堂前広場(天神社拝殿前)
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拝殿から天神社
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軍荼利明王石仏
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新しい網
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北畠親房五輪塔
 なぜ伊勢にあるべき北畠親房のお墓が、室生寺で大事に祀られているのだろうか?大変気になりました。伊勢本街道に入り、御杖から多気に入れば北畠親房の館はすぐなのですが…。


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室生龍穴神社と吉祥龍穴

  室生寺から室生川に沿って1キロばかり車で東に進むと、龍穴神社に到着しました。この神社の入口両側に古い杉の大木が並び立ち、境内の本殿奥の森には大木が鬱蒼と繁り、いかにも古い神社の雰囲気が漂っています。
 この神社は室生寺よりも古い歴史をもち、水に関係深い「龍神」を祀ります。 奈良時代から平安時代にかけて朝廷の勅使による雨乞いの神事が営まれ、室生寺は龍穴神社の神宮寺であった時代もあるようです。
 祭神はタカオカミノカミ、龍神、龍王です。本殿は春日造りの一間社で県指定文化財です。

室生龍穴神社入口の大木
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拝殿
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善如龍王社
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本殿(春日造一間社)
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妙吉祥龍穴
 龍穴神社からさらに車を走らせると、吉祥龍穴800mと書いた看板があり、山道に入り800メートルほど登っていくと、吉祥龍穴の案内板があります。この付近は路肩が広いので車を駐車して階段を下っていくと、高さが50メートルはある岸壁の下の方に、注連縄が掛けられた龍穴がありました。洞窟の奥深くに龍王が棲むと信じられています。この辺は溶岩でできた柱状節理をもつ岸壁がそそり立ち、この洞窟は「九穴八海」の一つで、妙吉祥龍穴と呼ばれています。 奈良興福寺の僧賢璟(けんけい)は山部親王(後の桓武天皇)の病気平癒を祈って室生寺山中で延寿法を修し、効果があったことから、それを契機に現在の地に室生寺を創建したようです。

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天岩戸
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吉祥龍穴
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遥拝所
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龍穴
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垂直の絶壁
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雨の室生寺 その2

  室生寺の五重塔(国宝)は、「女人高野」の象徴的存在です。西暦800年頃に室生寺の僧修円によって建立された、高さ16.1mの小さい可憐な塔ですが、華麗で美しい姿をしています。 実際の高さより大きく見えるのは一重目から五重目までの屋根の幅が余り変わらず、縮減率が小さいからだと思います。 屋外にある木造の塔としては法隆寺の五重塔に次ぐ古い塔で風雪に耐えて立っています。先日訪問した日は土砂降りの雨でしたが、群生する石楠花の青葉と急な階段と雨にけぶる五重塔が融合し、大変綺麗でした。

 1998年(平成10年)9月に室生寺に参詣した直後に、紀ノ川に沿って台風7号が奈良県下に襲来し、50メートルの杉の大木が倒れて五重塔の屋根を直撃しました。 しかし、わずか2年間で修復が行われ、不死鳥のごとく元の姿に修復されました。もちろん、1200年の風雪に耐えた鬱蒼とした重みは薄らぎ、まわりの空間は大木の伐採で明るくなり、五重塔の屋根は薬師寺の西塔のような美しい色になりましたが、今後、年月を重ねればまた元の姿のように重みを増すでしょう。

室生寺五重塔と石楠花

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室生寺五重塔と石楠花
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室生寺五重塔(2015年9月)
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土門拳が宿泊した橋本屋旅館

太鼓橋のそばに写真家の土門拳はじめ多くの文人が宿泊した老舗旅館橋本屋があります。

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雨の室生寺 その1

 2015年度夏は雨の多い年です。 9月の初めに久しぶりに室生寺に行ってきましたが、この日は昼前から本格的な土砂降りになり、雨にけぶる「室生寺」を参詣しました。 土砂降りの中、鎧坂を傘をさして登るなどめったにないことで、なかなか風情があっていいものでした。 しかし、さすがに奥ノ院まで1000段の階段を登ることは遠慮しました。 

寺伝によれば室生寺は681年(天武10年)天武天皇の発願により、役行者小角(えんのぎょうじゃおづぬ)が創建し、後に空海が真言宗の道場として再興したと伝わりますが、室生寺の東1kmに近在する「龍穴」という洞窟が古くから信仰を集め、その近くに祀られた龍穴神社の神宮寺として、室生寺が開かれたという説もあります。 

寺伝によれば、宝亀年間(770~780年)に五人の僧侶が室生の龍穴において、皇太子の山部親王(後の桓武天皇)の病気平癒を祈願し、効果があったことから、親王が桓武天皇として即位したとき、天皇の命により興福寺の僧賢璟(けんけい)によって室生寺が創建されたと伝わります。

9世紀前半、嵯峨天皇が賢璟の弟子である興福寺の僧修円(しゅうえん)を室生山に遣わし、雨乞の修法をさせたことから興福寺の僧が祈雨に派遣されることが恒例化し、興福寺との関係が深まりました。

1600年代に室生寺は興福寺と長老職をめぐって争い、一度は興福寺の勝訴となるが、その後桂昌院の支持も得て巻き返し1698年(元禄10年)に興福寺から離脱しました。法相宗から独立して真言宗豊山派の寺院となってから、室生寺の弘法大師信仰が高まり、桂昌院の寄進により堂塔を修理したころから、「女人高野」と呼ばれるようになりました。 なお、1964年に真言宗豊山派から独立して真言宗室生寺派の大本山となりました。

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室生寺は法隆寺と同様、戦乱に巻き込まれておらず、平安時代からの多くの貴重な堂塔や仏像が残されています。

室生寺は現在山号を「宀一山(べんいつざん)」と号し、 宗派は真言宗室生寺派(大本山)で、本尊は釈迦如来(金堂) 、弥勒菩薩(弥勒堂)、如意輪観音(本堂)です。

金堂(国宝、平安時代初期) は 寄棟造・杮葺(こけらふき)で、 桁行5間×梁間5間 で屋根前方部は縋破風・懸造り、板壁、板床敷で数少ない平安時代初期の建築として貴重で国宝です。円修らが薬師如来(現金堂の釈迦如来)を本尊としてこの堂を創建しました。

金堂内の仏像は向かって左から、十一面観音菩薩立像(国宝 平安初期、カヤの木の一木造り、頬がふっくらとし女性的な顔立ち、銅板切り抜きの冠飾り、腹部に垂れた輪宝は造像当初のもの)、文殊菩薩立像(重要文化財 平安初期)、本尊 釈迦如来立像(国宝 平安初期、カヤの一木造、黒い体に赤い衣・漣波式衣文、本来は薬壺なしの薬師如来、舟形板光背)、薬師如来立像(重要文化財 平安初期)、地蔵菩薩立像(重要文化財 平安初期)が安置されています。 
帝釈天曼荼羅図(国宝)は、本尊背後の板壁に描かれています。 これらの仏像の前面に十二神将立像(国重文 鎌倉時代、頭上に12支の動物を載せる)は守護神で十二体揃っていました。

石標柱に桂昌院の実家本庄氏の家紋
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綺麗な書の石柱
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太鼓橋
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山門
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阿形
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吽形
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鎧坂

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金堂
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増築部分
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龍穴神社御渡りの綱
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室生寺

2013年4月21日、冬の気温に逆戻りした寒風の室生寺を訪ねました。

1.室生寺の創建

   奈良時代末期の西暦777年に、室生寺近くの龍穴神社で、山部親王(後の桓武天皇)
 病気平癒の祈願が行われ、効を奏し病気が平癒し、この聖地に当時、空海、最澄と並ぶ高名
 な僧修円(しゅうえん)が実務を担当し、室生寺を建立したそうです。
 室生寺は女人高野とも呼ばれており、女性の参詣者も多い。

2.国宝の建造物 

   室生寺の本堂(鎌倉時代)、金堂(平安初期)、五重塔(平安初期)はいずれも国宝です。

3.国宝の仏像
   金堂の御本尊釈迦如来立像(平安初期)、十一面観音菩薩像(平安初期)は国宝です。また、
  本尊の背後の板壁に描かれている、帝釈天曼荼羅図国宝です。
  また、弥勒堂の釈迦如来坐像(平安初期)は国宝です。

<写真1(国宝・五重塔)>
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<写真2 (国宝・五重塔)>
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<写真3 (しゃくなげ)>
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<写真4 国宝・金堂>
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