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斑鳩散歩 その6(斑鳩大塚古墳)

伊弉冊神社の正面右横の狭い路地を直進すると斑鳩大塚古墳が見えて来る。 斑鳩町と奈良大学の協定に基づき、2013年から斑鳩大塚古墳の発掘調査が継続して行われています。今年も、2月~3月に渡って、奈良大学の学生など40名余りの学生が参加して、スコップとバケツを用いて発掘調査が行われています。

斑鳩大塚古墳は、昭和29年に墳丘上に忠霊塔を建設する際に調査が行われ、直径35m以上、高さ4mの5世紀前半(古墳時代中期)の築造と見られ、斑鳩町では最古の円墳とされてきました。その時の調査では墳丘下に全長7mの粘土槨があり、内部から割竹型木棺片、二神二獣鏡、甲冑類、鉄製刀剣、筒型銅器、石釧、管玉などが出土しました。

奈良大学と斑鳩町による昨年度までの調査で、周濠が見つかり、周濠を持つ前方後円墳または帆立貝式の古墳である可能性が出てきて、今年度の調査となりました。 3月24日に現場にいた方の話では、今年度は残念ながら期待した前方部は検出されず、造り出し部をもつ円墳の可能性が高まったようです。この調査は次年度も継続して行われる予定です。

斑鳩大塚古墳(調査区で発掘中)
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忠魂碑
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東造り出し部
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斑鳩大塚古墳現地説明会(2015.3.29)

斑鳩大塚古墳(斑鳩町法隆寺南一丁目二四)
  2015年3月29日斑鳩町教育委員会・奈良大学文学部文化財学科による斑鳩大塚古墳範囲確認調査現地説明会が開かれました。当日の現場は雨の中大変でしたが、奈良大学の若い学生さんの熱意で雨も小降りになり、活気ある説明会となりました。 全体説明を奈良大学豐島直博准教授が行い、各調査区の説明は発掘の作業を行った学生が分担して行い、質問も受けました。答えに窮すると先生が代わって答えてくれました。

<斑鳩大塚古墳:北側>
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<西側>
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<南側>
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<東側:墳丘に忠霊碑>
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<1954年の調査>
  1954年(昭和29年)墳頂部に忠霊碑を建設する際に、埋葬施設が検出され調査が行われました。その結果、墳頂部南側で粘土槨の埋葬施設が一部遺存していました。粘土槨から銅鏡2面(二神二獣鏡、鋸歯文縁鏡)、筒形銅製品、石製石釧、石製管玉1、筒形銅器1、短甲1、肩甲1、頸甲1、鉄鏃、刀剣14などが出土しました。
この調査では直径35m,高さ4mの円墳で周濠はないとされました。また、葺石、円筒埴輪列が墳丘に施されていました。 出土物からこの古墳は5世紀前半の古墳で斑鳩町では最古の古墳とされています。

<2013年8月の調査>
 奈良大学で測量調査をおこなった結果、西側の墳丘が水田耕作により削られていることから、もう一回り大きくなる可能性があること、東隣の形状が前方部状をしていることから、東向きの前方後円墳である可能性が出てきました。

<2013年11月の調査>
 古墳周辺の地中レーダ探索を行った結果、周濠の存在が浮かび上がってきました。

<2014年3月の調査>
墳丘の北側(第1調査区)、東側(第2調査区、第3調査区)で範囲確認調査を行った。第1調査区で古墳の周濠を検出。

<第1調査区はブルーシートの間:埋められている>
第1調査区IMG_9643s

<今回2015年3月の調査>
 周濠と考えられる溝をすべての調査区で確認しました。周濠が古墳の周囲を取り巻いていたのではないか。
 前方部は南でなく東に延びるということが判明しました。

<第4調査区>
幅5.9m以上、深さ約0.8mの溝(周濠?)を検出した。埋土から埴輪破片、土器など出土。溝埋没後に掘られた溝(幅0.6m,深さ約0.3m)から管玉、土器などが出土。
第4調査区IMG_9626s

<第5調査区>
幅2.8m以上、深さ約0.3mの溝(周濠?)を検出。埋土から埴輪の破片、土器など出土。
第5調査区IMG_9604s

<第6調査区>
墳丘の一部と溝(周濠?)を検出。墳丘は地山を削平し整形、東へ続く。墳丘上から葺石(転落したもの)を検出。
検出した溝の幅は約11.8m、深さ約0.3mとなる。埋土から埴輪の破片、土器などが出土。
第6調査区IMG_9597s

<前方部墳丘、葺石>
第6IMG_9591s

<第7調査区>
幅1.2m、深さ0.4mの溝を検出。古墳の南側を巡る周濠と考えられる。舞土から埴輪の破片(少し)出土。
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<出土物>
管玉、埴輪、土器が出土(コンテナ6箱程度)。
円筒埴輪:胴部の突帯や表面の調整などで製作技法が分る、5世紀前半。須恵器は6世紀後半から7世紀前半。
7世紀中頃の完形の杯も出土(第4調査区)。

<管玉>
第4調査区周濠埋土から1点出土。緑色凝灰岩製(長さ3cm,直径0.6cm)。本来は墳頂部の埋葬施設の副葬品かも?
遺物1IMG_9621s

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感想

   これまで円墳とされていたが、前方後円墳とするとかなり有力な首長クラスの古墳ではないかと考えられます。
 まだ、前方後円墳であると確定した訳ではないようなので、どのような墳形なのか今後の調査に期待したい。
 今回は奈良大学と斑鳩町の共同調査で学生が発掘に参加されていました。たいへん活気のある現地説明会でした。
 春日古墳の調査も日程に上がっているようですし今後またどのような新しい発見があるか楽しみです。


 

 



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