2019年新年あけましておめでとうございます。どなた様も、本年もどうかよろしくお願いいたします。
2019年元旦は、いつものように近くの法隆寺に出かけて、「朝拝の儀」を拝観しました。 僧侶はお正月用の礼服を身に付け、8:30に聖霊院に参集して、住職がご本尊の秘仏・聖徳太子像の扉を開き、「唄」、「散華」、「太子和讃」、「心経」を唱和しました。 朝拝の儀に参拝すると、晴れやかな気分になり、僧侶たちの笑顔に癒されます。約30分の法要の後、僧侶達は伽藍を一巡して、諸堂を参拝します。
8:00過ぎに南大門前に着かれた千葉から来られた参拝客のご夫婦の方とお話ししました。夜通し運転されてこられて、初参りが法隆寺だそうです。 法隆寺中門は修理が終わり、3年ぶりに1300年前に建立された威風堂々とした姿が現れました。「素晴らしい」の一言に着きます。日本最古の金剛力士像、向って右側の阿形は塑像、左側の吽形は鎌倉時代に身体の修理が行われ木造(頭は塑像)です。 747年の法隆寺資財帳には金剛力士像が711年に造像されたという記録が残っています。
法隆寺には飛鳥時代から現代に到るまでの仏教寺院の歴史が目に見える形で残っている唯一の場所だと言っても過言ではありません。
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南大門前参道

威風堂々の中門(2019.1.1)

五重塔と中門

聖霊院

聖霊院と門松

金堂前で般若心経読経

五重塔前で般若心経読経
2018年1月1日は午前8時から、法隆寺にお参りしました。 法隆寺の大晦日は、他の寺とは違って、除夜の鐘を鳴らすこともなく閉門しています。元旦も普段どおりの冬時間のスケジュールで、午前8時から午後4半まで、拝観料を払って参拝します。しかし、一年を通じて色々な伝統行事が行われていますので、これらの行事に参拝しますと、法隆寺のことがより良く分かります。高田良信編著の「法隆寺の四季」(小学館、1992年)に行事と儀式のことが詳しく書かれています。
元旦は午前8:30から聖霊院で朝拝の儀が行われます。聖霊院のご本尊の聖徳太子像に対して、国家の安泰と寺門の興隆を祈る儀式が行われます。法隆寺の寺僧たちは聖霊院に参集し、導師が太子像の厨子の扉を開き、唄、散華につづいて、心経三巻と太子和讃を唱和します。 このあと、僧侶たちは伽藍を廻り、諸堂に参拝します。大宝蔵院では拝観中に突然僧侶たちがあらわれ、百済観音前でお経をあげられている姿をみて、大変驚いていました。 元旦に参拝したおかげでした。諸堂巡拝の最後は南大門前で西の方角を向いてかしわ手を打っておられました。神仏習合時代のやり方を継承しているのかなと思いました。
2018年、今年は良い年となることをお祈り申し上げます。
2018年元旦の法隆寺
朝拝の儀のあと南大門(国宝、室町時代)で諸堂巡拝

西向に心経読経

お正月の門松が飾られた聖霊院(国宝、鎌倉時代)にて朝拝の儀

聖霊院附近

五重塔(国宝、飛鳥時代)

金堂(国宝、飛鳥時代)

五重塔と金堂が入るビューポイント

東院伽藍 夢殿(奈良時代)

御朱印
法隆寺では、「以和為貴」(和をもって貴しと為す)という御朱印が頂けます。

2017年もまもなく暮れようとしていますが、最近、大学の同窓会の時間調整で、立寄った梅田の紀伊国屋で、高田良信著・小滝ちひろ構成「高田長老の法隆寺いま昔」朝日新聞出版、という本を見つけ夢中で読んでいましたが、もちろん購入して、帰りの電車の中で残り全部を読み終えました。
高田良信さんは小僧の時から法隆寺の古文書等を見つけては法隆寺の研究に打ち込んだ素晴らしい学問僧であり、多くの著作を残しました。娘さんで女優の高田聖子さんが、あとがきで父について語っておられますが、告別式のときには、父から託された「最後の手紙」を読まれていました。
仏教は、「生けるものを殺生してはいけない」ということを根本理念とする、 世界でもまれな宗教ですが、この精神は、今日益々光り輝いているように見えます。
きなくさいニュースが流れる今日この頃、 新しい年は人類が互いを殺し合わない年、となることをお祈りいたします。
皆様良いお年をお迎えください。
2016年の1月1日は、昨夜の雨も上がり、快晴の暖かい正月となり、午前8時から法隆寺に参拝しました。正月元旦は特別の日で、聖霊院にて、ご本尊の聖徳太子像に対して、国家の安泰と寺門の興隆を祈る儀式(「法隆寺の四季ー行事と儀式よりー」)である朝拝之儀がありました。
法隆寺の僧侶達は正月の衣装で盛装し、聖霊院に集まり、聖徳太子の厨子の扉を開き、「歌」、「散華」に続いて、「心経三巻」と「太子和讃」を唱和しました。その後、伽藍を一巡して、諸堂でお経を上げました。法隆寺の正月の清々しい光景です。
法隆寺は学問寺で檀家もないので、初詣客を迎えることはなく、元旦でも開門は通常の通り午前8時です。1993年に日本最初の世界遺産に登録されたときは、例外的に新年の午前0時に開門しましたが、私の知る限り、初詣客を受けたのは、後にも先にもこのときだけです。
今年は賢島で伊勢志摩サミットが行われます。本ブログは「大和&伊勢志摩散歩」としていますが、伊勢志摩方面の記事が少ないので、今年は少し頑張って増やしたいと思っています。今年もよろしくお願いします。
参道

南大門前

南大門を額縁とした風景

上土門と唐門

聖霊院(しょうりょういん)

金剛力阿形像

中門前砂紋

五重塔の正月のお供え

金堂参拝

五重塔参拝

上御堂参拝
2015年元旦の初詣は法隆寺でした。 この日、午前中は天候に恵まれ、伽藍の各所にはお正月の飾り付けがなされ、いつもとは違う、正月らしい雰囲気に満ちていました。
聖霊院では9:30から朝拝之儀を行うため盛装した僧侶たちが集まってきました。聖霊院の聖徳太子の厨子の前には、南天と白菊の飾りつけや、お正月のお餅や果物のお供えがありました。 導師(管長)がご本尊の扉を開きましたが、厨子に架かる布に幅があり、太子像のお顔はよく見えませんでした。 その後、読経が始まり、散華があり、最後は心経の読経があり儀式が終わりました。その後、伽藍の各お堂で心経を読経して廻りました。法隆寺は1300年前に建立された伽藍をそのまま残す、中国や韓国にももはや現存例がない、仏教建築と仏像の宝庫です。世界文化遺産に我が国で最初に登録され、国宝だけでも38件ある本当に凄いお寺です。僧侶たちの日々のお努めに敬意を表したいと思いました。<南大門>
<門から境内遠望>
<門松>
<中門>
<聖霊院>
<管長聖霊院入場>
朝拝之儀終了後、僧侶らは諸堂で読経しながら伽藍を一巡しました。<大宝蔵院>最初に大宝蔵院を巡回しましたが、僧侶たちが各仏像の前で読経してまわるので、拝顔中の一般の拝観者は、ハプニングに驚いていました。こうして、一体一体丁寧に移動しながら、仏様の前で心経を読経して、供養を行っている姿に感激しました。百済観音の前では、その名を呼びながら、供養していました。
<収蔵庫前>収蔵庫には金堂の焼けた壁画や柱が焼けたそのままの姿で収蔵されています。その前で般若心経を読経していました。
<食堂前>
<金堂前>
<五重塔前>
<大講堂>
講堂に入りご本尊の薬師三尊の前で読経したあと上御堂へ巡回されました。