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キトラ古墳公園

先日、明日香村に5つ目の国営飛鳥歴史公園「キトラ古墳周辺地区」が開園し、「四神の館」で壁画を見学してきました。今回、現説の帰りにキトラ古墳へ寄り、久しぶりに古墳周辺を散策してきました。明日香村の友人も言っていましたが、国が関わると、村の事業と比べて予算規模が桁違いに大きく、広い道も整備され見違えるように綺麗になります。明日香村では公園整備に伴い道路が整備され、宅地開発を行い、若者の定住化を図るようです。

キトラ古墳は開口部の谷幅約30m、谷奥までの距離が約230mの小さい谷を利用して造られた古墳です。古墳の位置は谷奥から北西に50mほどずれた位置にあります。なぜか谷の最深部に築かれるのではなく、「ずらし」 の位置に築かれる。丘の南斜面を半月形にえぐってならした平坦面の上に、直径8mほどの小さい円墳が築かれています。(来村多加史「風水と天皇陵」講談社現代新書、2004年)。ですから、谷の下部開口部からは古墳が隠れて見えません。阿部山の集落方面からのみ見える位置にあります。

公園ができる前は谷部は山の田であり、谷はもっと深かったが、公園整備に伴い、埋め立てられ、くねくね歩く遊歩道の感覚で散歩道が付けられていました。はっきり言って、都会の公園を整備する担当者であれば、満点の整備かもしれませんが、なぜ古墳がこのような場所に築かれたのか、なぜ石室の中に壁画が描かれたのか、飛鳥時代における歴史と文化に想いを馳せる場所にするには、何かもう一つ文化行政としては、欠けている気がしました。 

近年、私は中国や韓国の世界遺産や史跡を訪ねるツアーによく出かけていますが、これらの国では、行く度に次々と公共の博物館が整備され、遺跡から出土した遺物が解説付きで展示され、多くの若者が見学に出かけています。国民の教養を高め国の歴史と文化を知ろうとする努力がうかがえます。

明日香村には国立の飛鳥資料館があり、展示に工夫を凝らしていますが、規模も小さく、訪れる人は多くないようです。また、飛鳥池工房跡の遺跡を破壊して造られた県立の万葉文化館はホテルのような立派な建物ですが、歴史博物館ではなく、絵画の展示などが行われています。明日香村立の埋蔵文化財展示室は、リニューアルし、展示資料が一番充実していますが、建物が貧弱です。このように、国、県、村がバラバラに分散展示し、一貫性がありません。飛鳥にも国立の総合歴史博物館が一つあっても良いと思いますが…

国営飛鳥歴史公園「キトラ古墳地区」
この谷筋を利用してキトラ古墳が築かれている。ここからは見えない。
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谷筋の右側の道に沿って上がっていく。キトラ古墳が左上に少し見える。
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同上
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谷の深部から右手にキトラ古墳が見える
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谷筋を見おろす。金剛山と葛城山がきれいに見える
谷筋は埋め立てられ遊歩道ができている。公園化に伴いかなり地形が改変されている!!
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キトラ古墳
古墳は解体され、石室から壁画がはぎとられた。その後、古墳を再構築した。
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模型
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再構築された古墳
壁画は古墳の中にはない。被葬者の御霊はどのようにして慰めているのだろうか?
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古墳前遊歩道に乾拓?耳慣れない用語(鉛筆で拓本をとること?)
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子供達が拓本をとっていました。
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埋められた谷筋の遊歩道
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右の道を行くと四神の館へ行く
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左手に四神館駐車場(急坂カーブに出入り口:大変危ない)
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下の道が整備され見違えるような道になった
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キトラ古墳前の掲示板
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乾拓
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玄武の乾拓
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玄武
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朱雀
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2014年のキトラ古墳
阿部山バス停
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空調施設に囲まれたキトラ古墳
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谷筋(すでに埋められていた)
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2014年奈良新聞記事
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キトラ古墳四神の館

キトラ古墳壁画体験館「四神の館」が完成し、文化庁は2回目の壁画公開(今回は北面 玄武のある面)を2Fで行っています。1Fは壁画を体験できるレプリカや、日本の映像技術の粋を集めたキトラ古墳壁画や高松塚壁画の映像が、圧倒的な迫力で次々と倍率を変えながら、表示されていました。

玄武のある壁面には12神の亥、子、丑の絵が描かれていますが、肉眼ではほとんどわからなくなっていました。以前、飛鳥資料館で見た時はもっとはっきりと見えたように記憶に残っていますが…。
2Fで展示されている実物は撮影禁止で、1Fの模型がOKでした。

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キトラ古墳石室模型
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北面壁画
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天井の天文図(日、月あり)
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風水で観る飛鳥の陵墓  その2

キトラ古墳の風水

 キトラ古墳の墳丘は建屋に隠されて見えないが、来村先生のお話では古墳は風水にかなった場所にあるそうです。
     (来村多加史著「風水と天皇陵」講談社現代新書、2004年参照)。
 古墳は谷筋の最深部ではなく、そこから北西に約50m離れた場所に構築されています。谷筋の最深部の南側のスペースを広く確保するために北西に少しずらしたところに古墳が構築されているとのことです。

<古墳の位置(建屋)>
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 谷の最深部と考えられる場所から西方を眺望すると、彎曲した形の良い谷の中にキトラ古墳が築かれていることがよくわかります。開口部の谷幅が30メートル、谷奥までの距離が230メートルのこじんまりした谷を利用した古墳です。この古墳のある場所の谷筋の景観は外からみた場合、周囲から遮断され古墳が見えないようになっています。

<谷筋最深部から見た風景:谷は埋められている>

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キトラ古墳とキトラ古墳の壁画は今後どのような運命をたどるのでしょうか?

キトラ古墳~檜前寺跡への道筋の風景
 現在、国土交通省近畿地方整備局により国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区の整備工事が進行し地形がかなり改変されつつあります。2、3年前に来たときと比べて、景観がかなり変わっており驚きました。

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