FC2ブログ

中ツ道を歩く(3) その4

中ツ道を歩く(3) その4(最終回)です。今回は、三輪神社を出て近鉄耳成駅までです。

近鉄笠縫駅⇒味間地蔵石仏⇒天満神社⇒竹田神社⇒市杵島神社⇒中ツ道横大路交差点
⇒三輪神社⇒三柱神社⇒膳夫寺跡・保寿院⇒香久山⇒近鉄耳成駅

中ツ道は横大路に取り付く交差点で消えているので、正確に辿ることは困難ですが、とにかく天香久山方向へ進むことにします。 

三輪神社を出て米川(よねかわ)香久山橋のところで渡り、JR桜井線の踏切を越えると膳夫(かしわて)町に入ります。

<米川と香久山橋>
IMG_8712s.jpg


<紡績工場?>
IMG_8714s.jpg


【保寿院(膳夫寺の後身)】

  国道165号を渡り南へ進むと香久山小学校前に至る。この辺りが膳夫寺の跡である。三柱神社の北に接して膳夫寺の後身と伝える保寿院がある。山号は膳夫山、真言宗豊山派で本堂、鐘楼、庫裡、大師堂、地蔵堂、弁財天がある。本堂の前方に大きい礎石が点在し、境内一帯に古瓦片が散乱し、白鳳時代の瓦当文のある瓦が発見された。

 寺跡は聖徳太子妃膳夫姫がその養母古勢女の菩提のために建てた膳夫寺と伝える。鎌倉時代に焼失し、後に一堂を建てたのが保寿院本堂であるという。附近に小字名、瓦釜・古塔などが寺跡に因む地名として残る。

 本堂は桁行3間、梁間3間、寄棟本瓦葺、享保23年(1738)の再建。
 本尊は虚空蔵菩薩立像(像高153cm)で室町時代作。本堂正面に「虚空蔵」の扁額を掲げる。もと普門院と称した。
本尊のほかに聖徳太子二歳像・弘法大師坐像・不動明王立像などを祀り、宝物に西界曼荼羅図、弘法大師画像、大般若経のはか孔雀文啓(藤原時代)、金剛盤(室町時代)などがある。

IMG_8720s.jpg

<本堂>
IMG_8737s.jpg

<膳夫寺由緒>
IMG_8722s.jpg

<額:虚空蔵>
IMG_8724s.jpg

<貫の鼻>
IMG_8730s.jpg

IMG_8729s.jpg

<礎石>
IMG_8739s.jpg

IMG_8740s.jpg

IMG_8742s.jpg


【三柱神社】

  保寿院と隣接して三柱神社北面して鎮座する。参道口に「三柱神社」の石標が建ち、参道をすすむと、石燈籠(文化10年の銘あり)があり、さらに行くと大きな石鳥居の前に獅子一対を配置する。拝殿は切妻造、本瓦葺、玄関付の揚げ床である。本殿は朱塗りの一間春日造、銅板葺である。

 祭神は火産霊(ほのむすび)神、奥津比古神、奥津比売神の三柱であり、かまどの神であり、三宝荒神ともいう。膳夫は飲食の饗膳のことを掌る人の意で、大和朝廷で天皇の食事を整える職務をもつ氏の住地とみたら、三宝荒神や火の神を祀った所以が理解できる。

当社は最初は、膳夫寺の鎮守として創建されたものと推察されている。当社は北面して鎮座する。このことについて本居宣長が「菅笠日記」で以下のように書いている。

「かしはで村の南のかたはらに。森のあるを問へば。荒神のやしろといふ。北にむかへり。むかしは南むきなりしを。いとうたてある神にて。御前を馬にのりてとほるものあれば。かならずおちなンどせしほどに。わずらはしくて。北むきにはなし奉りとぞ。」

<石の鳥居>
IMG_8732s.jpg

<拝殿>
IMG_8733s.jpg

<本殿>
IMG_8734s.jpg

----
<香久山>
 三柱神社を出て、帰りは左手に香久山を見ながら登山口への道を素通りして下八釣町で北進して近鉄耳成駅へ帰りました。
IMG_8743s.jpg

<地蔵>
最後に、容姿端麗なお地蔵さんに出会いました。

IMG_8746s.jpg

IMG_8747s.jpg


中ツ道を歩く(3) その3

 中ツ道を歩く(3)イベントの続きです。今回は、中ツ道と横大路の交差点から三輪神社までです。

近鉄笠縫駅⇒味間地蔵石仏⇒天満神社⇒竹田神社⇒市杵島神社⇒中ツ道横大路交差点
⇒三輪神社
⇒三柱神社⇒膳夫寺跡・保寿院⇒香久山⇒近鉄耳成駅

【中ツ道横大路交差点】
  市杵島神社から南へ中ツ道を行くと、東西に通る横大路との交差点に出る。ここは桜井市と橿原市との境でもある。道角に地蔵堂と石燈籠が建つ。堂の中に地蔵石仏が祀られている。舟型光背を負い錫杖・宝珠をもつ立像である。室町時代の造立と考えられる。
中ツ道が横大路に取り付くこの交差点は三差路となっているが、この交差点から南へ至る中ツ道は消えている。

<三差路:上(北)の道は中ツ道、左(西)右(東)は横大路>
IMG_8680s.jpg

<地蔵堂>
IMG_8674s_20140712194107a17.jpg

【礎石】
  堂の裏の水路に礎石が置かれている。直径140cm、円座直径110cm、厚み40cmの花崗岩製である。藤原京の寺院にあったものか、三輪神社付近に建っていたとされる面堂のものか詳かでない。

IMG_8675s.jpg

<水路にある礎石>
IMG_8672s.jpg

<横大路(上が西、手前が東):三差路附近>
IMG_8683s.jpg

【三輪神社】
 桜井市西宮の西端にあり、橿原市石原田町・膳夫(かしわて)町と接する位置に三輪神社が鎮座する。旧村社で社殿は東面する。祭神は大物主櫛甕玉(くしみかたま)命である。

IMG_8702s.jpg

IMG_8684s.jpg

IMG_8687s.jpg

<拝殿>
IMG_8688s.jpg

<本殿>
IMG_8697s.jpg

<礎石か?>
IMG_8692s.jpg
----
なお、日本書紀の壬申の乱の記述に、近江軍の大野君果安は大海人皇子方の大伴吹負率いる軍勢を乃楽(平城)山で打ち破り、南下して、八口(橿原市下八釣附近)に至り、香久山に登って飛鳥古京を望んでいる。 中ツ道は当時、平城山から香久山まで延びていたとみられる。

中ツ道を歩く(3) その2

 中ツ道を歩く(3)のイベントの続きです。

 近鉄笠縫駅⇒味間地蔵石仏⇒天満神社⇒竹田神社⇒市杵島神社⇒中ツ道横大路交差点⇒三輪神社⇒三柱神社⇒膳夫寺跡・保寿院⇒香久山⇒近鉄耳成駅

【竹田神社】
 寺川に架かる竹田大橋を渡る。東竹田集落の西方北寄りに東面して竹田神社が鎮座する。神社の南方の集落の中央を伊勢街道が東西に通じている。祭神は天香久山命。延喜式神名帳の十市郡十九座の小社「竹田神社」に比定されている。「大和志」に今称三十八社とある。

IMG_8629s.jpg

IMG_8630s.jpg
IMG_8634s.jpg

<割拝殿と本殿>
 割拝殿は切妻造り、桟瓦葺、その奥はコンクリート壁で囲み中門と本殿を祝詞台でつないでいる。本殿は春日造り、朱塗りの一間社で、棟に千木と鰹木が置かれている。

IMG_8635s.jpg

IMG_8644s.jpg

<大日堂>
  宝形造り本瓦錣葺。正面鰐口に「文政七年」(1824)の銘あり。本尊の大日如来は、金剛界の等身の坐像である。像内に墨書銘があり、弘治元年(1555)南都宿院仏師、源次、源四郎らによる制作であることが分かっている。

IMG_8636s.jpg

<宝篋印塔>
IMG_8640s.jpg


<行者堂の役行者像>
IMG_8645s.jpg


<万葉歌碑>
 境内に大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)の詠んだ万葉歌の碑が建っている。 大伴坂上郎女は大伴家 持の叔母にあたる。
 「うち渡す 竹田の原に鳴く鶴の 間なく時無し わが戀ふらくは」(巻4-760)
        大伴坂上郎女


IMG_8633s.jpg

IMG_8631s.jpg

【市杵島神社】
 祭神は市杵島姫大神。当社地が藤原京の東北隅の鬼門に当たり京域防衛の守護神として宗像神(多岐津比売命、市杵島姫命、多岐理比売命)を勧請したのが当社の創建でないかといわれる。

IMG_8661s.jpg

IMG_8663s.jpg

<割拝殿>
IMG_8665s.jpg

IMG_8667s.jpg

<浄福寺>
IMG_8669s.jpg

<石燈籠(天和年間紀年銘、宝永元年六月銘)>IMG_8671s.jpg




中ツ道を歩く(3) その1

2014年6月27日、古代の道「中ツ道」を歩くイベントの最終回(3回目)で、太田市(おおだいち)から膳夫(かしわて)へ、というスローガンの下、桜井市の大西北口交差点から橿原市の天香久山まで約9kmの行程を歩きました。中ツ道は、途切れている箇所があり迂回したりしましたが、最終の天の香久山近辺まで歩きました。

今回のルートは次の通りです。以下、途中の史跡の様子を画像で紹介します。

近鉄笠縫駅⇒味間地蔵石仏⇒天満神社⇒竹田神社⇒市杵島神社⇒中ツ道横大路交差点⇒三輪神社⇒三柱神社⇒膳夫寺跡・保寿院⇒香久山⇒近鉄耳成駅

<味間地蔵石仏>

大西北口交差点で中ツ道に入ってすぐの道角に一間春日造りの小祠と錫杖と宝珠をもった地蔵石仏を祀る覆堂がある。地蔵には「味間施主…」および天正八年(1580)年の刻銘がある。目を細めてやさしいいいお顔をされている。『ならら7月号(奈良のお地蔵さん特集)』には、この地蔵のことについては触れられていないが、古道の道端には古い石仏が多くみられる。

IMG_8585s.jpg

IMG_8583s.jpg

<天満神社>

かがり川を渡ると橿原市に入り少し南に行くと、大きな勧請縄を張り渡した天満神社がある。1月8日に縄を張る行事を行う。「天満宮」と刻む石造の額がかかっている。

IMG_8595s.jpg

IMG_8603s.jpg

IMG_8606s.jpg

<可愛らしいお地蔵さんに出会いました>
IMG_8610s.jpg

<辻の石造物>

 舟型に彫られ上部に梵字のキリーク(阿弥陀)を刻み、慶長13年の銘がある石仏がある。また石燈籠や石造物をまとめて置いてある。

IMG_8614s.jpg

IMG_8618s.jpg

<古代の道 中ツ道です>
IMG_8627s.jpg
プロフィール

青龍

Author:青龍
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
萩 (2)
訪問者数
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR